AIO対策(AI検索最適化・LLMO)の外注費は、デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)や小規模事業者持続化補助金など、制度の対象要件に合致すれば補助対象になりうるため、自己負担を抑えて発注できる可能性があります。
「AIO対策はやりたいが費用がネック」という事業者向けに、本記事では充当しうる補助金制度・対象要件・申請手順・自己負担の目安を整理します。制度の最終的な可否は各年度の公募要領と認定支援機関への確認が前提です。
まず結論: 補助金は「対象経費の定義」で使えるか決まる
補助金がAIO対策に使えるかは、その制度の「補助対象経費」に、依頼する作業(コンテンツ制作・サイト改修・ツール導入・研修など)が含まれるかで決まります。制度名で判断せず、公募要領の対象経費を確認するのが鉄則です。
| 制度 | AIO対策との関連 | 確認すべき対象経費 |
|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金) | 登録されたITツールの導入と、それに伴う役務が対象 | 登録ITツール・IT導入支援事業者・役務(導入設定・導入研修など)の範囲 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 販路開拓のためのサイト制作・改修が対象になり得る | ウェブサイト関連費の上限(第20回は30万円)と、単独で申請できないこと |
| 各自治体の独自補助金 | 地域により内容が大きく異なる | 自治体公式の募集要項 |
制度1: デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)
どんな費用が対象になりうるか
デジタル化・AI導入補助金は、業務効率化や売上向上に資するITツール導入を支援する制度です。以前の名前は「IT導入補助金」で、いまの公式サイト(事務局:it-shien.smrj.go.jp)や公募要領は「デジタル化・AI導入補助金」の名前で案内されています。通常枠の補助対象は、事務局に登録されたITツール(業務プロセスを持つソフトウェアが必須)の購入費・クラウド利用料(最大2年分)と、オプション、導入コンサルティング・導入設定・導入研修・保守サポートなどの役務です(公式サイトの通常枠のページ、2026年10月20日確認)。記事コンテンツの制作やサイト改修そのものは、この対象の項目に入っていません。AIO対策の外注費が関わるとすれば登録ITツールの導入に付随する部分に限られると考え、何が対象経費に当たるかをIT導入支援事業者と公募要領で確かめてください。
申請の流れ(概要)
- 公式サイトで最新の公募要領・スケジュールを確認する
- 対象となるITツール・導入支援事業者を選ぶ
- gBizIDプライムの取得など、申請に必要なアカウントを準備する
- 交付申請を行い、交付決定を受けてから契約・発注・導入する
- 実績報告を提出し、補助金の交付を受ける
交付決定の前に契約・発注した費用は対象外になるのが一般的です(デジタル化・AI導入補助金の6次締切分では、事業実施期間は交付決定から)。採択や申請だけでは着手できないため、発注のタイミングは公募要領で事前に確認しておきましょう。
制度2: 小規模事業者持続化補助金
どんな費用が対象になりうるか
小規模事業者持続化補助金は、販路開拓・業務効率化の取り組みを支援する制度で、ウェブサイト関連費が補助対象経費に含まれる枠があります。AIO対策の中でも、サイト制作・改修・コンテンツ整備など「販路開拓」に位置づけられる作業は対象になりうるため、AI検索からの集客強化という文脈で計画を組み立てると整理しやすくなります。
なお、第20回公募の公募要領(2026年10月20日確認)では、ウェブサイト関連費だけでの申請はできず、ほかの経費と一緒に申請する必要があります。ウェブサイト関連費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です。また、補助事業は採択のあとに届く交付決定通知書の交付決定日から始められます。公募回ごとに条件が変わるため、申請する回の公募要領で確かめてください。
申請書で伝えたい3つのポイント
| ポイント | 具体的な書き方 |
|---|---|
| 課題と効果を数値で書く | 「AI検索経由の問い合わせを増やす」など目標を定量化 |
| 取り組みの必然性を示す | なぜ今AIO対策が必要かを自社の状況と結びつける |
| 経費と成果の対応を明確に | どの経費がどの成果につながるかを1対1で説明 |
審査では「事業計画の具体性」と「補助対象経費の妥当性」が重視されます。抽象的な記述より、自社の現状データに基づいた計画のほうが説得力が高まります。
自己負担額の目安(補助率から逆算)
補助率から自己負担を逆算すると、発注判断がしやすくなります。下表は補助率ごとの自己負担イメージです(実際の補助率・上限は各制度の公募要領が優先します)。
| 補助率 | 対象経費100万円の場合の補助額 | 自己負担 |
|---|---|---|
| 2分の1 | 50万円 | 50万円 |
| 3分の2 | 約67万円 | 約33万円 |
| 4分の3 | 75万円 | 25万円 |
この表は補助率の計算の例です。持続化補助金のウェブサイト関連費(第20回は補助金交付申請額の上限30万円)のように、経費ごとの上限がある場合は、この計算のまま当てはめられません。
とくにAI研修については、厚生労働省の人材開発支援助成金が関係します。たとえば事業展開等リスキリング支援コースでは、訓練時間数が10時間以上であることが要件のひとつです。通学制や同時双方向型の通信訓練は実訓練時間数で、eラーニング・通信制は標準学習時間(10時間以上)または標準学習期間(1か月以上)で判断します(同コースのご案内(詳細版)。人材育成支援コースの対象も10時間以上のOFF-JTなどです)。当社の半日・1日の研修は、単体では10時間に満たないため、これらのコースの対象外です。当社の研修では、Claude Code業務導入研修(合計10〜20時間)や伴走定着(組織)の研修部分など、合計10時間以上になるよう組んだ研修が対象になり得ます(設定代行や運用ルールの設計など、訓練以外の部分は対象外になり得ます)。なお令和8年8月3日の改正(経過措置あり)で、事業展開等リスキリング支援コースでは、汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練のように特定の業務に直結しない内容がDX化に関する訓練でも対象外になり、eラーニングによる訓練は同一の労働者につき1年度1回までになりました。最終判断は労働局への事前相談をおすすめします。
補助金活用の進め方(推奨フロー)
- 自社が使える制度を洗い出す — 公式サイト・商工会議所・認定支援機関で確認する
- 対象経費に合う発注内容を設計する — AIO対策のどの作業を申請に乗せるか整理する
- 見積もりを区分ごとに分ける — 補助対象と対象外を分けた見積もりにする
- 申請書を作成・提出する — 課題・効果・経費の対応を数値で示す
- 交付決定後に発注・実施する — 採択だけでは着手せず、交付決定の前に契約・発注しない
見積もりを依頼する先を比べるときは、AIO対策会社の選び方7基準を判断材料にしてください。
中立な制度選びの判断基準
| 判断基準 | 確認内容 |
|---|---|
| 対象経費の合致 | 依頼作業が補助対象に入るか |
| 補助率と上限額 | 自己負担がいくらになるか |
| 申請スケジュール | 公募締切と発注時期が合うか |
| 報告義務 | 実績報告の負担に対応できるか |
当社はAIO対策・AI研修の発注にあたり、上記の判断基準に沿って「どの費用が補助対象になりうるか」の整理や見積もりの組み方をご案内します。採択の可否は審査機関が判断するため当社がお約束できるものではありませんが、補助金活用を前提とした計画づくりを支援します。
まとめ: 制度名でなく「対象経費」で判断する
AIO対策に補助金が使えるかは、制度名ではなく補助対象経費の定義で決まります。デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)・小規模事業者持続化補助金などを軸に、依頼作業が対象に入るかを公募要領で確認し、補助率から自己負担を逆算すると、費用ハードルを下げて発注できる可能性があります(採択・支給は各制度の審査で決まります)。
補助金を前提に相談する
補助金活用を前提としたAIO対策の進め方は、AI検索最適化(AIO対策)サービスからご相談いただけます。合計10時間以上になるよう組んだ研修が人材開発支援助成金の対象になり得るAI研修についてはAI研修サービスをご覧ください。費用の内訳から整理したい場合はAIO対策の費用相場2026|月10〜50万円の内訳もあわせてご確認ください。
参考: 各制度の最新情報は、デジタル化・AI導入補助金の公式サイト・小規模事業者持続化補助金の公式サイト(商工会地区)・第20回公募要領(通常枠)(商工会議所地区は窓口が異なります)、および地域の商工会議所・認定支援機関でご確認ください(2026年10月20日確認)。